〜〜〜大津町衆の心意気&豪華絢爛な13基の曳山とからくり〜〜〜
(滋賀県大津市)
大津祭の曳山(ひきやま)の綱引きボランティアに参加して20数年、
湖国の秋祭り、大津祭の見どころ・見物ノウハウをお伝えします。
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平成25年(2013年)は、宵宮が10月12日(土)、本祭(曳山巡行)が10月13日(日)でした。
平成26年(2014年)は、宵宮が10月11日(土)、本祭(曳山巡行)が10月12日(日)です。
(2000年より、10月第2日曜日が本祭となりました)
■WHAT'S NEW!■ |
Emailびぃ〜丸Bee-maruにメールください(update Oct.20 2013)
(2013年巡行順)
西行桜狸山→郭巨山→源氏山→西宮蛭子山→神功皇后山→龍門滝山→湯立山
→猩々山→石橋山→月宮殿山→殺生石山→西王母山→孔明祈水山
その1.大津祭って、なんや〜?[↑上に] |
その2.ちょっとだけ見るなら、この時刻に来てや〜[↑上に] |
その3.大津に着いたら、まず、これを入手![↑上に] |
その4.朝から夕方まで楽しむのなら、[↑上に] はっきり言って、一日ぶっ通し見物は、しんどいでっせ!(笑) 私の経験からいうと、曳山巡行の見どころは、[曳山巡行地図を参照、時刻は先頭] ? 9:00− 天孫神社南側への全基集合、整列 ? 9:30− 天孫神社でのくじ改め、からくり(所望)奉納 ?11:10− いわゆる電車道の登り(国道161号北側) ?11:15− 丸屋町通アーケード街への進入 ?13:45− 中央大通り(観覧席)登り ?15:50− 再び、いわゆる電車道の登り(国道161号南側) ?16:30− 寺町通り下り、フィナーレ(もどり山) というところでしょうか? 都合の良い時に見物してください。 もちろん、途中の街中での楽しみもいっぱいあります。 旧東海道の町家が並ぶ町を散策したり、すぐ近くの琵琶湖畔での憩いを楽しんでください。 また、各町内での朝8時すぎの「出発式」や17〜18時頃の「解散式」も興味深いものです。
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その5.曳山に注目!(1)−構造編[↑上に] 江戸時代初期から受け継がれてきた曳山は、くぎを1本も使わない組立て式。 10月初めに各町内で山方(やまかた)さんと呼ばれる大工さんが中心となって 躯体を縄で縛り上げ、2層の曳山が組み立てられます。(本祭翌日には、解体) 13基とも3輪形式で屋台のある2層式という基本構造はほぼ同じですが、 よく見ると随所に各町内のこだわりに気付く。じっくり見てみよう! 屋根が違う、 飾り金具や欄間にいろいろな動物・人物がいる、そして天井まで覗き込んでみよう。 優美な花鳥図や星座(星宿)の金銅彫刻も見つかりますよ。
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その6.曳山に注目!(2)−懸装品(飾り幕)編[↑上に] 曳山の胴回りには、刺繍などの伝統ある豪華な幕が飾られます。重要文化財である、 16世紀のベルギー製見送幕や数世紀に渡り使われてきた中国の故事にちなむ 染織品などに大津祭のもつ歴史深さに驚嘆します。特に、そのベルギー製である 月宮殿山の見送幕と龍門滝山の見送幕、そして京都祇園祭の白楽天山の前懸などが、 かつて一枚の大きなタペストリーの一部であったことが報告されており、当時どのように して、このように大津祭に伝わってきたのか、興味がわく歴史ミステリーです。 殺生石山の見送りは、昭和59年製で、大津出身の文化勲章受賞者小倉遊亀画伯が 富士山を描いた「霽(は)れゆく」です。後世に今の時代の作品を大切に継承して欲しい。
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その7.曳山に注目!(3)−からくり(所望)編[↑上に] 全曳山の屋台には、中国の故事や能・狂言に題材をとったからくり人形が置かれ、 町中約25か所で、からくり(所望;しょうもん)を披露します。全国的にも珍しいこのからくりは、 いにしえの大津町衆の先取の精神や財力、文化水準の高さを示すものでしょう。 からくりは、パンフレットに書かれた所望場所で行われます。家の軒先などにつけられた、 竹棒先端に紅白の和紙札が付いた御幣が所望場所の目印です。 からくりは紐(ひも)で操られ、くるっと回転や変身など各曳山の巧妙な演出があります。 是非、堪能してください。なお、曳山の角度によっては、見えにくい場合があるため、 リンク集に掲載したサイトのコメントを参考にしてください。
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その8.粋な囃子方(はやしかた)たち[↑上に] 曳山の屋台には、旧町内の小学生や青年たちが乗り、鉦(いわゆるカネ)・太鼓・笛を 演奏し、巡行やからくり時に、さまざまなリズムを奏でて祭りを盛り上げます。宵宮や 本祭午前中は、コンコンチキチンなど落ち着いたリズムが多いのですが、本祭午後には、 囃子方は黒い儀礼用着物(紋付)から伊達(だて)な色付きの着物(着流し・長襦袢)に 着替え、登り坂などで、激しいリズムに変わります。そして巡行終盤には、もっとも速い テンポのお囃子となり、「ピーヒョロ、ピヒョロ、ホッ、ホッ、ホッホー」と大声をはり上げ合い、 祭りの名残りを惜しみます。囃子方・山方・綱引きと一体となって、見物の方もお楽しみください。 また巡行中、囃子方たちが、厄除けちまきや手拭いなどを見物人にまいてくれます。 見物人同士の奪い合いは事故・怪我のもとです。縁起ものですので、運良く自分のところに 飛び込んでくるのを待ちましょう。 |
その9.曳山を動かす山方・綱引きたち、そして女性は?[↑上に] 曳山を操作しているのは、曳山の周りに取り付く山方(やまかた)さんと綱引きたち(曳き手)です。 山方さんは、代々、町内から頼まれた大工さんなどで、町の辻に来ると、前輪を囲う 轅(ながえ)を持ち上げ、木棒の梃子(てこ)で後輪を突き、巧みに曳山を方向転換させます。 綱引きたちは、最近では、地元企業、郵便局、自衛隊大津駐屯地、一般市民、外国人研修生 (米国ミシガン州派遣大学生、学校の外国語指導助手ALT、企業研修生など)の ボランティアが参加しています。多くの平坦な道路や下り坂は軽く引くことができますが、 登り坂はちょっとだけ頑張りが必要です。 山方さんは、老若にかかわらず、味のある人(失礼)が多く、私の毎年の楽しみでもあり、 写真コンテストの被写体にも、多く撮られています。 ところで、女性は?というと京都祇園祭同様、表立って曳山には参加していません。 早朝に、囃子方の息子さんを送り出し、町会所などでつつましく世話している母親や 通りに面した家の2階に赤い(緋)もうせんを敷き、笑顔で見物している女性たちが印象的です。 しかし時代の流れを考慮し、2004年より綱引きへの女性の参加を認め、話題が上がっています。 なお、本祭1週間前の曳初めなどでは、女性や子どもも綱引きを行なっています。
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その10.前夜の宵宮から楽しもう![↑上に] ◆2006年より宵宮スタンプテーリングが復活しました。従来のスタンプ台紙を改め、 「大津祭宵宮集印18ヶ所回遊帖」と題したスタンプ帖(有料500円)です 押印場所は、13基の各曳山・天孫神社・布袋ねりもの・神楽山人形飾り・神輿・ 曳山展示館の18ヶ所です。 ◆2004年より、宵宮スタンプテーリングは、「宵宮記念スタンプ」と名称変更し、 記念品(粗品)が無くなりました。たいへん残念ですが、ご注意ください。 京都祇園祭同様、大津祭にも前夜に宵宮があります。各曳山には無数の提灯が 飾られ、「コンコンチキチン」のお囃子が奏でられ、優美な情緒を生み出します。 大津祭宵宮には、スタンプテーリング(17−21時)があります。 まず大津別院前の臨時案内所・JR大津駅・京阪浜大津駅・大津祭曳山会館で 宵宮集印回遊帖(スタンプ台紙)を入手します。(無料) そして16か所(2003年)の曳山展示場所などでスタンプを集め、臨時案内所に届けると 記念品(粗品)がいただけました。(2003年まで)(全部集めるのに1〜2時間ほどかかります。) 大津祭にちなんだオリジナル品で、過去、私が入手したものでは、レターセット(2003年)、 トランプ(2002年)、マウスパッド(2001年)、大津絵飾り皿、携帯電話ストラップ、コースター、 キーホルダー、ハンカチなどがありました。 【ご注意】 2002年、臨時案内所でたずねたところ、記念品の数量に見合う分だけ、スタンプ台紙を 発行しているそうです。しかし、19時には、臨時案内所で、スタンプ台紙が品切れとなり、 JR大津駅でも残りわずかという状況でした。まず早めにスタンプ台紙を入手しましょう。 |
その11.もう一つ?の大津祭[↑上に] 江戸時代の大津祭は、曳山だけでなく、ねりものと言われる仮想行列のようなものが いくつか、ねり歩いた様子が記録されています。今、残っているのは、新町の布袋(ほてい) のみです。また、下百石町には、神輿があり、当時町内をかつがれていたと言われます。 また堅田町の神楽山は、明治5年(1872年)まで曳山でしたが、現在は、からくり人形 4体のみが残されています。いずれも、宵宮・本祭に町内で飾られ、末長く継承されています。 |
その12.もっと、もっと楽しみたいのなら、[↑上に] ・本祭1週間前の山建て、曳初めを見物する。 ・写真が好きなら、大津祭写真コンテストがあります。(問合せ先:びわ湖大津観光協会) ・インターネットで見つけた主なサイトは、こちらのリンク集に掲載しました。 ・丸屋町の大津祭曳山展示館では、実物大模型の西王母山が常時展示され、 祭り映像などが見れます。(入場無料、月曜休館) ・瀬田南大萱町の滋賀県立図書館では、大津祭総合調査報告書などの関連資料があります。 ・御陵町の大津市立歴史博物館では、ロビー(無料)に映像資料コーナーがあります。 ・大津祭と町住民のかかわりなどを調べる大学研究室グループも時々見かけます。 ・さらに私のように好き好んで(笑)、綱引きボランティアに参加したいのなら、 7月頃に大津市の広報や新聞などに募集案内が掲載されます。 なお、H16.7より、大津祭曳山連盟のHP上でも募集しています。 ・平成18年より、『大津まちなか大学大津祭学部』が市民講座として開校して、学科や 実地研修を通して、大津祭を学習しています。その卒業生たちが、大津祭の支援団体 「長柄衆」(ながえしゅう)として、祭りを盛り上げる説明役ボランティアなどで活躍しています。 大津祭曳山連盟のHPに詳しい説明があります。
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その∞.気まぐれに追加するかも・・・・・[↑上に] 最後に、大津祭で見つけた哀愁?ある男の背中をご覧ください。 男の背中NO.1(240kB、GIFアニメ形式、画像7枚) 男の背中NO.2(200kB、GIFアニメ形式、画像6枚) |